〜實驗(実験)〜
容器の材質によってはアセトンが染み込んでしまうらしいので、アセトンを入れるのに適しているといふ(いう)ポリプロピレンの容器を用意。
(實驗(実験)後に知ったことだが、トンボをアセトンにつける時には容器にふたをした方がいゝ(いい)らしい。)
右の寫眞(写真)は除光液に浸けているヒガシカワトンボ。
アセトンに浸ける時は三角紙ごと入れるらしいが、今回は三角紙には入れずに浸けた。
〜結果〜
除光液標本と通常の標本(アセトンに浸けてゐない(いない))を見比べてみた。
ウスバキトンボ↑ 左から、死後机の上に放置しておいたもの、除光液標本、通常の標本 |
ハラビロトンボ↑ 左から、通常の標本、除光液標本 |
ノシメトンボ↑ 左から、除光液標本、通常の標本 |
↑ 左から、除光液標本(ニホンカワトンボ[にほんかはとんぼ](當時の和名はヒガシカワ[ひがしかは]))、 通常の標本(アサヒナカワトンボ[あさひなかはとんぼ](當時の和名はニシカワ[にしかは])) |
〜その他〜
右の寫眞(写真)は、除光液から取り出した直後のノシメトンボ。
複眼の中に蜂の巣のやうな(ような)ものが見える。
除光液に浸したことで複眼1つ1つが拡大されて見えてゐる(いる)のか?(さうだと(そうだと)すれば數(数)が少なすぎるが…)
ちなみに"結果(↑)"で使った寫眞(写真)を撮影した時には、この6角形の集まりは見えなくなってゐた(いた)。
未熟なトンボはアセトンに長時間浸してはならないらしい。このノシメトンボ(未熟)は、除光液に何時間も浸してゐた(いた)が、それが原因か。
〜實驗(実験)方法〜
材質は、容器…ポリプロピレン、そのふた…ポリエチレン。除光液は、100円ショップで購入した 實驗(実験)その1と同じもの。
前回は、除光液が蒸発するまで ほったらかしにしてしまった。今回は、大型のトンボは約2時間、小型のトンボは約1時間、 直射日光の當たらない(当たらない)場所で除光液に浸した。前回同樣(同様)、三角紙には入れずに浸けた。
右の寫眞(写真)は除光液に浸けているウチワヤンマ[うちはやんま]。
〜結果〜
今回の方法では、30體(体)程 標本にした。
前回同樣(同様)、翅が艶々になったことは全てに共通してゐた(いた)。その他 目立った特徴は見當たら(見当たら)なかったため、今回は寫眞(写真)は載せない。
その他の氣附いた(気付いた)ことについては"分かったこと(↓)"にまとめた。
〜分かったこと〜
〜最終的な結論〜
除光液で標本をつくると、
"標本の臭い"は全く無いが、かすかに除光液の臭いが殘る(残る)(ふたをしないと強く殘る(残る))。
乾燥には失敗しない。
翅の色は褪せないが、艶が出る。
粉を吹いているトンボは、浸さない方がいゝ(いい)。
少し白っぽくなることがある。
"分かったこと(↑)"には書かなかったことだが、2005年2月10日現在、カビが生えた除光液標本は1體(1体)もない。
追記
"實驗(実験)その2"の"最終的な結論"に、カビが生えた標本はないと書いたが、2007年7月 除光液標本のカビを確認。
除光液處理(処理)をして1〜2週間の標本十數體(十数体)の一部にカビが生えてゐた(いた)。
高温多濕(高温多湿)の場所(※1)にあったことが原因だらう(だろう)。
※1…具體的(具体的)には 夏の沖繩(沖縄)の室内、室内温度は聯日(連日)30℃前後で 濕度(湿度)は70〜80%臺(台)。